映画:「17歳の肖像」

舞台は1960年代のイギリス。
オックスフォード大学進学を目指していたジョリーは、ある雨の日、
ずぶ濡れになって歩いていたところを車で通りがかったデイビッドと出会います。
リッチで、紳士的で、ユーモアがあり、芸術に造詣が深く、会話も楽しい彼。
彼といると、魔法のように、あこがれていた大人の世界に入っていけます。

劇場での音楽鑑賞、素敵なレストランでの食事、タバコ、お酒…。
ジョリーは彼と一緒に経験する、リッチでオシャレな世界に夢中になります。
学校の先生も、親も、友達も、自分のまわりの人はみんな、
彼や彼の友人に比べたら退屈でつまらない人たちに見えてきて、
しだいに勉強にも身が入らなくなり…。

未知の世界のきらめきに人生観が変わるような驚きと興奮をおぼえ、
有頂天になってのめりこんでいく。
若いときにそんな経験をするのも、才能のひとつ。

17歳なら、失敗があってもそれを人生の糧にすることができます。
ジョリーのように、自分の過ちを認める理性と才覚があれば、の話だけど…。

梅雨明けの季節にふさわしい、さわやかな作品です。

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