小説「白蓮れんれん」
毎朝、NHKの「花子とアン」を欠かさずに観ています。
主人公のモデル、村岡花子さんは「赤毛のアン」の翻訳者として有名ですが、
気になるのは、ドラマに登場する彼女の腹心の友、白蓮。
実在の人物だと知って、いろいろ検索してみると、
林真理子著の「白蓮れんれん」がでてきました。
私がまだ20代の頃、この著者の辛口エッセイをよく読んだ記憶があります。
「白蓮れんれん」も、なんとなく軽いかんじのタイトルなので、「ルンルン…」と同じようなエッセイかと勘違いしていました。
でも、本屋さんで、この本の1ページ目の数行を読んで、絶句…。
おおお!!かなりちゃんとした小説ではないか!!
最近の若い作家が書いた作文みたいな文体の小説とは一味違います。
白蓮と宮崎龍介の間で実際に交わされた700通あまりの書簡をもとに書かれた小説で、
第八回柴田錬三郎賞受賞作だそうです。
よく考えたら、林真理子氏は1986年に直木賞をとっています。
だいぶ前から、エッセイストじゃなくて、小説家だったのですね…。
「白蓮れんれん」は、ドラマでは語られない「白蓮」の素顔が描かれていて、満足できる一冊でした。贅を凝らした白蓮の装いに対する描写もこまやかです。
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